1分でわかるTMS
ここでは、住み慣れた地域で暮らす為に待ち受ける困難を
TMSの活動とあわせてご紹介します。
妻に先立たれて3年が経った。一人暮らしにも慣れてきたけど、
最近物忘れがひどくなってきたように思う。
一度診てもらった方がよいと、神戸に住んでいる娘に連れてこられたXX病院。
来てはみたものの「診療所からの紹介状はありますか?なければまずはかかりつけ医に相談してください」と。
かかりつけの先生は内科医で、脳の事は分からないというから
この病院にきたのだが…
明日かかりつけの先生に聞いてみてと言って神戸に帰ってしまった娘。 まずは紹介してもらえるか確認してみよう。
今後急速に高齢化が進む中、医師不足も深刻になり病院での診察もうけづらくなる。
2週間後に娘から連絡がきた。かかりつけの先生はなんと言っていたか聞かれたが、
何を聞かなければいけなかったのかも覚えておらず、結局娘と一緒にかかりつけの診療所に行く事に。
かかりつけの先生も娘の話から状況を理解し、病院の紹介状を書いてくれることに。
XX病院の予約がとれたのは一か月後。娘と再度病院へ行き、検査の結果、 先生から「認知症です」の一言。
今後は車の運転もダメだという先生。どうやって病院まで通えばいいんですかと、 娘が途方にくれている。病院まで車でも30分かかる。バスは2時間に1本しかない。買い物だってどうしたら…
但馬地域では約7割の方が主な交通手段として自動車を利用している。
内科についてはかかりつけの診療所、認知症については
XX病院で診てもらう事になった。XX病院でも薬が出ていて、
管理ができるか心配...と娘が漏らす。
かかりつけの先生に相談すると薬局で相談してほしいとたらい回し。
いつもお世話になっている薬局にいくと「先生からは何も聞いてない」と 一から説明する事に。
娘もだんだんとイライラしてきている。
医療機関の連携は意識調査でも高い要望があります。
一人暮らしが心配だと娘がいってくる。住み慣れた家で暮らしていきたいが、迷惑もかけられない。 近くのサービス付き高齢者住宅に娘と話を聞きにいく事した。
施設の職員は疲弊した顔で、空きがない状況、待機人数も多く入所はしばらく予定が立たないこと を説明していた。
娘が調べた別の施設も同じ対応…「どこも難しいと思いますよ」職員の一言がとても冷たく感じた。
介護の需要に対して、介護人材や 介護職員などの担い手不足が続きます。
娘から一日中家にいないで、外出するよういわれるが、元々趣味で通っていた俳句教室は難しい。 集落からもどんどん人がいなくなり、同級生はだれもいない。
去年までよくお世話になっていた食堂も閉まってしまった。
仕方がないので、一人で畑精を出す。できた野菜も一人では食べられず、 余計に淋しくなってしまうのだが…。
社会活動に参加することで生きがいを感じる事が多くなります。
車がない生活にも慣れ、多くの方に支えられながらではあるが、今も住み慣れた家に住んでいる。
ある日娘が、但馬を存続させていくために動いているNPO法人がある事を教えてくれた。
娘が聞いた話だと、近くにある「小さな拠点」も、この前の八百屋にいたお医者さんもこのNPO法人の活動らしい。